ノーベル化学賞2024を解説【AIによる脅威の構造予測】
はいこんにちは今回はノーベル科学賞2024の解説をしていきたいと思います 毎年このチャンネルではノーベル物理学賞の方は発表直後にすぐに解説動画を
アップしてるんですけども 科学賞の方は特にそういったことをしてきてなかったんですね
なぜ今回することにしたかというとその理由はただ一つで 研究内容が個人的にめちゃくちゃ興味あったからです
ではその内容をどうやってもらったかというとこちらですね 計算によるタンパク質の設計と構造予測ということでノーベル科学賞がベーカーさん
カサビスさんジャンパーさんの3名に贈られました本当におめでとうございます はいというわけでタンパク質に関する研究なんですね
タンパク質ってのは生物を理解するすごく重要なものなんですけども 個人的にも大学院生の頃に大腸筋の中のタンパク質の濃度を変数とした
確率分方程式がたくさん取れてました そんなねタンパク質なんですけども今回は大事なのは計算ってとこですかね
ノーベル物理学賞2024はAIの基礎に対して贈られました そしてなんと今回のこの科学賞はですね
AIの応用に与えられたものなんですね なのでノーベル賞の2024は物理学賞も科学賞もAI関係ということでね
すごく話題になってますね そういった中身はね話していきたいんですけども
AIがねめちゃくちゃ関係するのは実はこの後ろ二人を見てもですねすぐにわかります なぜかというとこのハサビスさんとジャンパーさんは
google の AI 研究開発部門である google ディープマインドの人たちだからです
はいだから大学とかじゃないですね面白いですね では研究内容に入っていきたいと思います
まず今回キーワードになるのはタンパク質の折りたたみというやつですね 英語でフォールディングと言われるものですけれども
これがどういうものか簡単に話しましょう まずタンパク質をよく知ってほしいんですけども
タンパク質というのはアミノ酸というものがだいたい平均的に100個ぐらい繋がってできた 紐状の抗分子なんですね
そしてこのアミノ酸自体はそんなに数が多くなくて 例えば人体だったら20種類のアミノ酸がたくさん繋がってできています20種類
そんな20種類のアミノ酸がたくさんいろんなパターンで繋がってそしてこれがですね 折りたたまれるという現象が起きます
折りたたみ はいこういう広く伸びた形状がキュッキュッキュッとね
コンパクトな形になると あるところでは例えばひだ状になってあるところでは螺旋状になったりすると
こういうのを折りたたみと言います でこの折りたたまれてコンパクトになったこの形でですね
いろんな機能を持つことになります なのでタンパク質というのはこの形がですね
すごく重要なんですね機能に直接関わってくるところなので そしてこの形その重要な形というのは何で決まるかというと
このアミノ酸がどんな順番で並んでいるかなんですよね なので原理的にはアミノ酸がどんな順番で並んでいるかわかれば
立体的な構造がわかるはずなんですけども めちゃくちゃ難しい話でそれがなぜかという話をしましょう
アミノ酸が20種類って聞くと20種類がね数百個並んだ程度だったら なんかパターン数もねたかが知れてるんじゃないかって
でも実際にはもちろんそんなことなくて単純計算をしてみましょう じゃあ100個のアミノ酸からできているタンパク質を考えとしましょうと
そしたらその繋がり方 じゃあこうやって並べることにすると何パターンかというともちろん
20かける20かける20かけるっていう風に100個かけたりするので 20の100乗ですよね
20の100乗が大体ねどれぐらいかパッと浮かぶ人なんていないと思うので これをまあ我々が比較的に慣れた10の何乗で表すと大体どれくらいかというと
はい10の130乗という バカげたねパターン数になります
なのでこれねアミノ酸の順番がわかれば簡単にこの立体構造がわかるとか あるいは逆にこのタンパク質の形を見てその形を作るのが
アミノ酸どんな順番なのかどんなアミノ酸の配列なのかっていうのを考えるのは まあめちゃくちゃ難しい問題なわけです
なのでこの折り畳みという問題はですね重要だけども非常に難しい問題というふうに 捉えられていました
これが最低限今回知ってほしいことになります この現象に対していろんなね
素晴らしい研究の業績を挙げたのがこの3名なので次にその話を具体的にしていき ましょう
ではまずベーカーさんの研究から話していきましょう ベーカーさんは実はもともと社会学とか哲学を専攻したそうなんですけど
大学の最新年度の時に受けた生物学の授業でタンパク質に魅了されてその道に 進んでいったらしいです面白いバックグラウンドですね
そしてめちゃくちゃ好奇心が旺盛らしくて あのすごく大きい研究室のボスなんですけどそこの
その30分後にあの件どうなったって聞いたことがあるらしいです ちょっと恐ろしい話なんですけれどもそんな面白いね
先生なんですがこのベーカーさんが行った研究というのが ロゼッタというタンパク質の構造予測のソフトウェアを作ったんですね
構造予測とは何かというとさっきここで話したように あるアミノ酸の配列があった時に順番があった時に
そのアミノ酸からできたタンパク質というのはどんな形に折りたたまれますか どんな構造になりますかというのが構造予測というやつで
もともとそれをするソフトウェアだったんですけどもそれをですね 利用してタンパク質の人工設計に使ったんですね
つまりこんな形を持ったタンパク質を作るにはどんなアミノ酸の配列がいいかというのを考えるという話です
そしてですね2003年に出てきたのが トップセブンという人工設計されたタンパク質でこれがですねこの分野でめちゃくちゃ
ブレイクスルーを起こしたんですね どういう点でブレイクスルーが起こったかというとこれまでも人工である形を持った
タンパク質を作るという動きはあったらしいんですけども 基本的には自然界にあるものを模倣して作ったりとか
もし作れてもすごく小さいタンパク質だったらしいんですけども これは本当に計算によってのみ新しく生み出されたもので自然界に似ているものがなくて
そしてアミノ酸が93個も繋がった形ということでめちゃくちゃ大きかったんですよね
大きくてなおかつ自然界に全く存在しない新しい構造を持つ ニューと書いておきますニュー
そしてその後ですね様々な機能を持つタンパク質の人工設計に数多く成功していきます この機能というのが大事でタンパク質はある構造を持ってある形を持って機能を発揮する
になるんですね 例えば2003年にこれができたって話をしたんですけども
2008年には人工の酵素をこれによって作り出しました 酵素というのはある化学反応を促進させるタンパク質
それを人工で作り出したってすごいことですよね そういうブレークスルーを起こした後もですね次々とすごい
タンパク質を作っていきます 例えばインフルエンザのウイルスの表面にあるタンパク質に結合するタンパク質であったりとか
いうのが作れていって まぁつまり医療とかあとは酵素ができるということは環境問題に対してもアプローチできるようなすごい研究結果をどんどんどんどん
出していくわけです これがベーカーさんのやった研究でタンパク質を人工的に設計してしまうと計算によって
ゼロから計算でタンパク質を作り出ししまう ある欲しい形をまたタンパク質を作っていくという研究をやったのがこのベーカーさん
でこの業界にすごく大きな影響を与えました はいというわけで次にですね
ハサビスさんのジャンパーさんの研究を紹介していくんですけども さっき言ったようにこの2人はグーグルディープマインドの人たちなんですね
そしてこのハサビスという人はグーグルディープマインドのCEOです この人はすごくね子供の頃からチェスの天才なんですね
チェスの振動と言われていたそうです チェス以外のボードゲームもだいたい強いです
いろんなね結果残してるんですけどそんなボードゲームの天才なんですけど 我々の記憶に新しいところで言うとディープマインドってアルファー号っていうねソフトを
作りましたねアルファー号 2015年にヨーロッパの世界チャンピオンに勝ったAI以後のソフトです
まだですね記憶新しくてよく覚えてます ちょうど大学院生ぐらいはこれだと思うんですけどアルファー号が活躍した時期って自分の
あのその頃も オーステロはもちろん
あとは将棋チェスとかは全然機械AIの方が強かったんですけど 以後はまだまだ先だって言われてたんですね複雑だから
ただアルファー号現れてどんどんとねチャンピオン級の人たちを破っていったっていうのが そのあたり2015年あたりのニュースですけどもそれを作った
そんなボードゲームの天才ハサミスさんが 以後の次に狙いをつけたのがなんとタンパク質だったということなんですね
面白いですよねボードゲームじゃなくて次はタンパク質ってねとこに向かうというのは 非常に面白いと思うんですけども
そんなハサミスさんが次に挑んだのはアルファー号の次はこのアルファフォールドという 今言ったタンパク質の折りたたみという問題なんですね
これがどういうものかというとこれがいわゆるAIというもので まずですね既存のアミノ酸の配列と立体構造がわかっているデータをですね
アルファフォールドに学習させるんですね つまり簡単に言うとパターンを覚えさせていくわけですこれはこういうふうな形をとる確率の高い
っていうのをどんどん教えていきます そうして出来上がるのがアルファフォールドというものなんですけども
これがですねこのタンパク質の構造予測という点でめちゃくちゃ大きいブレイクスルーを起こします
構造予測をする大会があるんですけども 従来だと予測の精度が高くても40%ほどだったらしいです
ただこのハサミスさんが作ったアルファフォールドというのがまず2018年ですね 60%という記録を打ち立てます
はいこれは他のものでは全然この数字にたどり着かないぐらいすごい精度だったらしいですね
ちなみにこの時の大会にはロゼッタもね参加してるんですけどもそれを大きく上回る結果でした
アルファフォールドすごいですね なんですが実際に実用的に使おう
あるいは構造予測しっかりできてるねと言えるためには90%ぐらい欲しいそうなんですね
60%ではなくて なのでもう少しね何か飛躍するようなものが欲しかったんですけども
そこに現れたのがこのジャンパーという人で ジャンパーさんのバックグラウンドは物理学なんですけども
自分のアイデアを入れればこのアルファフォールドはもっとすごくなるということで 自分でですねそれを売り込んでディープマインドの研究に参加していくんですよね
そうしてこのアルファフォールド今では1と言われるものなんですけども このジャンパーさんが入ったアルファフォールド2がですね
なんと予測精度90%に到達すると これがすごくてですね
なんと実験の精度とほぼ同じレベルらしいです 実験にもですねもちろんノイズが乗ったりとかエラーがあるので
100%を呼ぶわけにはいかないんですけども この90%という数字は実験の精度と同等レベルらしいですね
というわけで今ではですね これまでタンパク質の構造を決定するとか予測するのが一個一個すごく時間がかかった作業であったりとか
あるいはそれ自体がすごく難しい問題だったんですけども このアルファフォールドから合わせてですね
多くの形が予測されるという 今現状になっているんですね
そういった点でですねタンパク質の構造がどんどん分かっていっているというわけです
というわけで今回のこのノーベル科学賞2024はですね そういった計算を利用したタンパク質の設計と構造予測に対して送られているという内容でした
というわけでですねこのあたりはすごくね 進歩も早い発展もすごくね早いと思うので頑張ってですね
個人的にも興味深いので持っていこうと思っています というわけでまた来年以降もねノーベル賞を楽しみにしていきましょう
ではまた別の授業でお会いしましょう さようなら