火星で宇宙服を着ずに5秒間過ごしたらどうなる?

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313 回視聴·2024/05/26
2013年、マーズ・ワンプロジェクトの考案者たちは、地球から火星への移住を希望する人たちから、20万件の応募を受けました。
しかし、こういう向こう見ずな人たちは、少々先走っているのではないでしょうか?
赤い惑星・火星は、宇宙服を着ていても、生き延びるのが難しい場所です。
それに、もし急に不具合が起きて、宇宙服が失われてしまったら…
これから火星に出発し、もし人間が宇宙服を脱いだり傷つけたりするとどうなるのか、見てみたいと思います。
火星の罠
火星から身を守るには
放射線
火星の塵
温度
二酸化炭素ガス
大気圧
2013年、マーズ・ワンプロジェクトの考案者たちは、地球から火星への移住を希望する人たちから、20万件の応募を受けました。
しかし、こういう向こう見ずな人たちは、少々先走っているのではないでしょうか?
赤い惑星・火星は、宇宙服を着ていても、生き延びるのが難しい場所です。
それに、もし急に不具合が起きて、宇宙服が失われてしまったら…
みなさん、こんにちは!
これから火星に出発し、もし人間が宇宙服を脱いだり傷つけたりするとどうなるのか、見てみたいと思います。
こちらはトップランキングです。
それでは始めましょう!
火星の罠
あらかじめ言っておきますが、もし皆さんがリラックスしたいのなら、ゴアやモルディブへ行くべきです。
火星への旅は、心の弱い方には不向きです。
1950年代に、ヴェルナー・フォン・ブラウンが初めて火星へ人を送る詳細な計画を提案して以来、現実的なものもそうでないものも含め、60を超えるプロジェクトが生まれました。
そして、今のところ実現したものはひとつもありません。
火星への有人飛行すら技術的には困難な課題で、NASAの試算によると、2030年代になるまで実現は不可能だといいます。
イーロン・マスクは、もっと早く火星に到達できると見込んでいますが、彼の「スターシップ」はまだ、そのように遠い宇宙空間に到達する準備ができていません。
では、人間が火星に着陸した場合に必要となる、生命維持システムについてはどうでしょうか。
それについては、皆さん自身で判断してみてください。
ここは気温が急降下する砂の惑星です。
赤道直下では、真昼の気温は摂氏「プラス30度」になります。
人間にとっては十分に快適だと言えるでしょう。
ところが、冬の夜には赤道付近でさえ「マイナス80度」を下回り、時には「マイナス125度」まで下がることもあります。
酸素だけでなく、大気自体ほとんど存在しないことについては、言うまでもないでしょう。
また、強力な太陽放射線と、時おり火星表面を覆い尽くす砂嵐についても忘れてはなりません。
ここからは、その話をしたいと思います。
火星から身を守るには
将来、火星に移住する人たちは、ここがあまり友好的な惑星ではないことを認識しておくべきです。
ここでは宇宙服がなければ歩けませんし、全体としては安全なシェルターを作るのが望ましいでしょう。
実は、科学者たちはすでに、火星の土を使って多少なりとも安全な住居を作る方法を模索しています。
研究の結果、火星の土壌によく似た組成の、鉄ナノ粒子が豊富に含まれる土をプレスすると、非常に頑丈なレンガができることが分かりました。
このレンガは、生産時に水を必要としません。
とはいえ、生命活動には水が必要です。
実は、火星の水は極域に氷層の形で存在するだけではありません。
つい最近、南極の氷の下に発見された液体の湖にも存在しているのです。
ただ、すぐに水を掘り当てることはできませんから、体液を再利用するしかありません。
排泄物を飲むことになるでしょう。
とはいえ、少なくとも酸素の問題はないはずです。
すでに2021年には、パーサヴィアランスが二酸化炭素ガスからこの生命にとって重要な気体を、初めて5グラム生成することに初めて成功しています。
というわけで、準備が整ったようなので、火星に行くことができそうです。
でも、もし急にヘルメットを脱いで自撮りをしたくなっても、どうかおやめください。
その理由はこうです。
放射線
ここ地球では、濃密な大気に感謝しなくてはなりません。
地球の大気は、太陽から飛来する高エネルギー分子を阻止し紫外線を吸収してくれています。
そのため、どんなコスメクリームよりも私たちを保護してくれているのです。
それに、宇宙放射線から私たちを守ってくれる、地球の磁場にもお礼を言うべきでしょう。
でも、火星にはそれがありません。
つまり、放射線被曝の問題に対処する必要があるのです。
放射線から身を守るすべがなければ、人間は火星で数か月しかもたず、人生最高の経験とはならないでしょう。
火星の塵
火星の塵はすでに、少なくともいくつかの勝利を収めています。
ただ、今のところは火星ローバーにしか勝てていません。
わずか6年前、火星ローバー「オポチュニティー」は、塵の嵐に遭遇し、耐えきれずノックダウンしてしまいました。
ただ、少なくとも14年間は持ちこたえています。
人間に与えられた時間はそれよりもずっと少ないでしょう。
わずか数週間で、ザラザラとした細かい粒子にやられてしまいます。
過塩素酸塩を比較的多く含む火星のケイ素の粉塵が肺に入ると、体に悪影響を及ぼすプロセスが次々と起こります。
有毒な粒子は何としても避けるべきですが、それは難しいでしょう。
塵が宇宙服に付着しやすいことは、月面に滞在した人の経験から分かっています。
つまり、塵は火星でもすぐに屋内、そして肺に侵入してしまうでしょう。
粉塵が空気や水のフィルターを詰まらせ、機器の不調を引き起こし、ソーラーパネルやガラスに付着します。
結局、窓掃除のプロがいなくては、火星では何もできないのです。
温度
火星ローバー「パーサヴィアランス」は、火星表面を移動して写真を撮るだけでなく、温度を計測する移動式気象観測装置としての役割も果たしています。
たとえば、2024年4月4日には最高気温が摂氏「マイナス21度」でしたが、夜は「マイナス79度」まで低下しました。
基本的には、極地探検家たちが南極で多少なりとも適応してきた温度です。
しかし、温かい衣服と快適に暖を取り寒さをしのげる場所がなければ、人間は火星で数時間しかもちません。
やがて凍ってしまい、次の雪解けが来るまで、氷の塊となるでしょう。
北極の氷の中で70年近くを過ごし、21世紀になってようやく解凍されたキャプテン・アメリカのようなものです。
でも、コミックスのヒーローにはできたとしても、生きた人間にできるわけではありません。
ですから、火星の気候はスーパーヒーローにしか適応できないという判断に間違いはないでしょう。
二酸化炭素ガス
人間に対してさらに意地悪なのは、火星の大気です。
ここ地球では、私たちは酸素21%、窒素78%の空気を吸うことに慣れています。
あまりにも慣れすぎて、それがどれほど快適なことか気づかないほどです。
火星では状況が異なります。
ここでは二酸化炭素が優勢なので、酸素のことは忘れなくてはなりません。
火星表面では、二酸化炭素の含有量は95%を超えます。
地球の植物が適応するにはよいのかもしれませんが、人間にとって最適な居住環境とはいえないでしょう。
この地球上でも、空気中の二酸化炭素含有量が、わずか0.2%上昇するだけで、眠気や脱力感に襲われます。
二酸化炭素が5%になると、頭痛やめまいがするようになります。
心臓の鼓動は速くなり、血圧が上昇して意識を失い、死に至ります。
二酸化炭素が8%になると、身体は30分ほどもちますが、火星の大気中ではわずか数分間しかもちません。
もしかして、この問題は酸素マスクがあれば解決できるのでは?
火星大気に他の特性がなければ、役に立ったかもしれませんね。
ここでは大気圧があまりにも低すぎるのです。
圧力
火星の大気圧の低さ―これは、アーノルド・シュワルツェネッガーを、正確には彼自身ではなく、映画『トータル・リコール』の主人公を殺しかけました。
現実世界でも、火星で宇宙服を着ていなければ大変な目に遭うでしょう。
昔々、今から30億年ほど前、この惑星は通常の大気をもち、水をたたえた海がありました。
へスペリア代の火星表面には川が流れ、湖の水面はきらめいていました。
火星には地球に似た濃密な大気があり、表面温度は摂氏「プラス50度」に達していました。
つまり、当時の火星は、人類にとってかなり快適だったはずです。
ただ、今は状況が異なります。
火星の大気圧は地球の1%未満です。
そのため、「ヒューストン、問題が発生した」という事態に陥ります。
圧力を高める特殊な宇宙服なしで、こうした場所にいることは不可能です。
酸素マスクを着けたとしても、人間はほんの数秒しかもたないでしょう。
そしてそれは、人生最高の瞬間になることはありません。
火星の大気圧と同じくらいの低圧下にいると、肺の中の酸素が膨張を始め、組織を簡単に引き裂いてしまいます。
酸素もまた、圧力の低下に比例して気体の体積が増加する、ボイル=マリオットの法則にしたがうからです。
ちなみに、火星の大気は地球の100分の1しかありません!
この場合、呼吸を止めても増やしても効果はないでしょう。
組織から水分がすべて蒸発し始めると、すぐに身体がむくみ始めます。
蒸発によって真っ先に鼻が凍り、氷のつららになってしまいます。
しかし、朗報もあります。
身体が爆発することはありません。
私たちの肌はゴム製の湯たんぽのような弾力性があるからです。
ただ、朗報はこれで終わりです。
皆さんの静脈血は炭酸水になってしまうからです。
沸騰し泡立つようなものはすべて、血液中でも沸騰し泡立ちます。
わずか1分で気泡が血流を遮断します。
もし、その人がまだ生きていたとしても、痙攣と麻痺に襲われ、最終的にはブラックアウトし、やがてその人の信じる世界が訪れます。
もちろん、状況が最もうまくかみ合えば、火星上で宇宙服を着ずに最大2分間まで生きられるかもしれません。
でも、その時間が経過すれば、もはや以前のような生活には戻れないことを理解しておくべきです。
とはいえ、そんな恐怖に襲われたとしても、赤い惑星を目指す者の歩みを止めることはできません。
私たちも、皆さんにこの動画に高評価を残していただけるよう、SNSでシェアしていただけるよう、たゆむことなくお願いしてゆきます。
皆さんのご協力に心から感謝します。
それでは、今日はこれでおしまいです。
皆さん、さようなら!
