吉田類の酒場放浪記 2003年9月1日 1 吉祥寺 いせや総本店
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dingdong4321
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酒場という聖地へ 酒を求め、肴を求めさまよう
吉田類の酒場放浪記
吉田類です。
今日は吉祥寺に来てます。吉祥寺にはですね、創業70年を経つ古い酒場 があります。
そこはもうあれですね、あのー、武蔵野の風を受けながら、煙に巻かれて美味しい焼き鳥 を頬張る、そういうところです。
それとね、僕にとったらちょっぴり青春の昔、ほろ苦い思い出のある場所でもあります。
その前に、路地を歩きます。
中央線沿線の中でも一二を争う大きな町、吉祥寺。
複数の大学もあり、町には文化的な香りが至るところから漂ってくる。
ここは吉祥寺のですね、戦後のマーケットの名残になっている一角に来てます。
通称ハモニカ横丁と言いますね。ちょっと探検してみましょう。
まずは駅近くのハモニカ横丁に潜入。
「あ、なんかすごい新鮮な魚がいっぱいありますね。
なんかすごいいい匂いが。あ、美味しそうなテンプラ。
見つけたのは小さな揚げ物屋さん。ケースの中にはさまざまなコロッケが並ぶ。
結構粗面的な
「一口いいですか?なんか美味しそうなんでつい」
「美味しそうじゃん」
「あ、おいしい、ごめんなさい、どうも」
いただいたのは卵のぎっちり詰まったコロッケ。
さっそく頬張る。
うん
卵がすごい、ふわっとまろやかに入ってきますね、これ。
うん、うまい。
これ最高。
吉祥寺に住んでる人幸せですね。
中は迷路のようになっている。
こっち行ってみましょう。
美味しそうなお赤飯
吉田さん、再び食べ物屋の前で立ち止まった。
なんか、一口パクって、そういうわけにはいかねえか?
味見いいですか?
丁寧にごま塩もかけてくれた。
あ、すいません。
なんかご面倒かけちゃって、ほら。
うん
うん
おいしい。
さらに奥へ進むとインド風のお店があった。
カレー屋さん?
うわぁー…マニアックぅ
一応、一番美味しかったです
いやー、これは絶対僕食べに来よう
色も綺麗ですね、色合いもね
女の子2対2です
そうでしょう
そして吉田さんは人混みを避け静かな場所へと向かった
それは吉祥寺のシンボルとも言える広大な敷地を誇る井の頭公園
吉祥寺といえばもうイコールこの井の頭公園ですよね。
おそらくね、これぐらい見事に武蔵野の自然が残っているところって、そうないと思いま すね。
休日になるとすごいんですよ、ジャズバンドとかね。
そうですね、もちろんソロもあるし、いろいろな楽器を持った人たちが集まってますね。
それで露天も、この辺もびっしりと出ます。
人々は、この井の頭公園で思い思いにくつろぎ、時間を楽しんでいる。
時期を通じていいんですよね。もちろん桜の時期もすごいです。
なんか、若い人たちが、たぶんサークルですよね。グリークラブかなんかのね。
こういうのが吉祥寺っていうか、井の頭公園ってのはやっぱり文化の香り、絶えず漂ってます ね、昔から。
吉祥寺のゆとりある雰囲気は、この公園が 醸し出しているのかもしれない。
そして吉田さんは公園近くの酒場へと向かった。
そろそろ見えてきますがね。
ああ、ここですよね。
ああ
どうですか、この煙に伏されたこの、黒ずんでじゃないですか。
もうもうと煙を吐き出すこの店こそ、周辺で知らぬ者はもぐりとまで言わせしめるいせやである。
二階建ての黒ぐろとした建物は 昔の旅籠を彷彿とさせる
いつもの顔でというか、この古めかしい顔で迎えてくれますよね
吉田さん、まずはカウンターへ
いせやに来たら、このカウンター、この立ちのみをね、楽しまないと、意味がないんですよ
今もう時間が早いですけど、そうですね、祭日とか日曜日、もう人がいっぱいですよね
喉を潤すため、はじめにビールを注文。 昼間から立ち飲むビールは格別の味わい。
どうです、中の、もちろんこの値段が80円てのもすごいけどね
煙に十分に燻されて、こう、よーく見なきゃメニューが分かんないっていう、そこがいいじゃないですかね
もちろん串焼きは炭火で焼かれる。常に注文があるため、焼き手は休む暇もなく働き、煙 の勢いは劣られることはない。
わー来ましたね、
何はともあれ、焼きトンを注文。カシラとシロを2本ずつタレでいただく。
これ、カシラのほうだよね?
どうですか
大きいでしょう、ネタも、このねカシラっていうやつがね、また、なかなかね、ワイルドだなんですね、味がね
タレもね、意外とね、優しいんですよ。ここのタレはね。 だから飲みやすいっていう、だからついつい酔っ払う人もいるみたいですけどね
次にシロをいただく
「まあ、シロはね、食感を楽しむ。このマイルドなタレでね」
女性や奥さん連れとか、子供連れでもね、ここ来て、みんなテイクアウトで買っていくんですよね
道沿いにあるため、次々と客が入ってくる。
外、このすぐ後ろがね、井の頭公園ですよね。
もう、武蔵野の風がね、伝わってきますね、この中にね」
この街では、いせやの立ちのみは、もはや風物とも言える。
吉祥寺ギャルも、焼き飛んで小腹を満たす。
立ち飲みね当然、いいんですけどね
あてねじっくりやりたいもんで、中に移りたいと思います
いいですか、中に?
今度は料理をじっくりといただくことにするのである。
お邪魔します、すいません
店内もかなり使い込まれたレトロな雰囲気。さすが70年の歴史である。 客も井の頭公園同様、みんな思い思いに楽しんでいる。
すいません。 あのね、シューマイと、それとレバサシお願いします。
なぜか吉田さん、くし焼きではなくレバサシとシューマイを注文。
これ新鮮なレバにジャンボシューマイ
新鮮なレバサシに甘辛いタレと生姜を絡ませる いせやは実はこんな肉料理もうまい
この生姜の香りが口の中がぽーっと広がりましたね
このプリンプリンのレバーが口の中で溶けちゃうんですよあっという間に
やっぱりねこれこれだけ新鮮なものが出せるっていうのは
当然ここ肉屋さんなんですね
だからもう刺身それもジャンジャンを出しちゃって安心なのです
そうここいせやはお肉屋さんが経営 店の横で肉を売っているのである肉屋だから当然肉が美味しい
このジャンボシューマイも肉がぎっしり詰まっている
ああ どうですかこのピンク色
ソースをかけ
見た目よりも結構あっさりしてましたね なかなかジューシーです
すいません 酎ハイ一つお願いします
吉田さんは酎ハイと言ったがここでは焼酎の炭酸割りのことである
これですがこの飲む前に
シロップを入れますね シロップとこれ梅シロップですよ
ちょぼっと垂らすの
あのね、いるだけじゃなくて
やっぱり梅の香り、味、ほんのり伝わってきます
煮込みはこの店の定番メニューである
こってりして見えるが、意外とあっさりとした醤油味で
大根や人参など、野菜の旨味もたっぷり出ている
どうでしょうか
見た目よりも味はずっとマイルドで、
そうですね、いろんな野菜の味とかミックスされてましてね、 大根とかにんじん、それがうまくこの肉に染み込んでます」
こうして吉祥寺の人々は、昼間からこの店に集い酒を楽しんでいる。
串焼きは焼き続けられ、名物の煙が絶えることはないだろう。
どうですかね? 煙といい
なんか人々のお客さんたちの歓声という なかなかここはね
単にお酒を飲むっていうよりもね なんか人間模様がまた面白いんですね
で煙がねほとんどスモークのようでね 酒場でありながら舞台であるような
客は 観客であり
演技者である
それが酒場なんです まだね 日が早いから 行きますね 武蔵野の散歩に
煙(けむり)に酔い 立ち飲む影に 秋の映(えい)
煙の向こうに 武蔵野の秋が訪れる
