独占配信敵と友を分別する アメリカの関税政策【遠見快評09.01】

遠見快評 Foresight Review Japan
319 フォロワー
512 回視聴·2025/08/31
米国と韓国が新たな貿易協定に合意したことが明らかになりました。内容は予想通り、日本との協定に準じたものでしたが、一部ではそれ以上に米国側に有利な条件が盛り込まれていたようです。親中派として知られる韓国の新大統領の李在明の指導の下でこのような合意がなされたことは、米国にとって喜ばしいことでしょう。
みなさん、こんにちは。
遠見開票へようこそ。
私は、東青園です。
アメリカと韓国が、新たな貿易協定に合意したことが明らかになりました。
内容は予想通り、日本との協定に準じたものでしたが、
一部ではそれ以上にアメリカ側に有利な条件が盛り込まれていたようです。
親中派として知られる韓国の新大統領のイ・ジェムンの指導の下で、
このような合意がなされたことは、アメリカにとって喜ばしいことでしょう。
その合意内容を見ると、アメリカは韓国からの輸入品に対して15%の関税を課す一方で、
韓国はアメリカ製品に対して関税を全面的に撤廃し、ゼロパーセントとすることになります。
また、韓国はアメリカ企業に対して総額3,500億ドル、約55兆円を投資する方針も明らかにしていて、
この資金はアメリカ側が管理し、トランプ大統領が自らこの資金の運用を指導することができます。
そのうちの2,000億ドルは半導体、原子力発電、バイオ技術などの分野に投資され、
残りの1,500億ドルは両国の協力で、アメリカの造船業を再興するための専用資金となります。
さらに、韓国はアメリカから総額1,000億ドル分の液化天然ガスを購入することを約束し、
そして、これらとは別に、韓国政府は国内向けの新たな大規模投資を計画していて、
その具体的な金額は、来大統領が訪米し首脳会談を行う際に発表するとしています。
これはアメリカ側への手土産の意味合いが強いとみられています。
そして同じ時期に、アメリカと欧州連合も新しい貿易協定を締結しました。
その内容は、アメリカがEU製品に15%の関税を課す一方で、
アメリカ製品はEU市場でゼロ関税の待遇を受けるというものでした。
加えて、EUはアメリカ産の石油製品を7500億ドル分購入することを約束し、
さらにアメリカに6000億ドル規模の追加投資も実施することを決めました。
そして軍事面でも、EUはアメリカ製の兵器や防衛装備を大量に購入する計画を進めています。
そして、アメリカと日本の貿易協定もほぼ同じ時期に結ばれ、
その内容は、日本はアメリカからの製品、
例えば米や自動車などに対して市場を開放して関税を撤廃するのに対し、
アメリカは日本製品に対し15%の関税を課すことになりました。
さらに日本はアメリカへ5500億ドルを投資することを約束しています。
このようにアメリカは主要同盟国との間で、輸出に関してはゼロ関税を、
そして輸入に関しては15%の関税という非対称な貿易協定を立て続けに取り付け、
さらにそれに付随する巨額投資がアメリカ経済に大きな追い風となっています。
アメリカの新関税政策を見ると、
新たにアメリカと関税協定を結ぶ国を5つに分類しているようです。
中でも最も優遇されているのはイギリスで、唯一10%の関税が適用されています。
その次は日本、韓国、EUなどの主要同盟国に15%、
さらにベトナム、インドネシア、フィリピンなどの友好国に20%、
そして残りの国には25%から40%の関税が課されることになりました。
そしてアメリカに対して有効的でない国に対してはかなり高い関税が課されることになり、
中でも中国とブラジルには50%ほど高い関税を課すことになるようです。
つまりトランプ大統領の関税政策によって、
アメリカとの貿易量が多い5つの国の中で中国を除く全ての国への輸出関税はゼロにし、
輸入関税は約15%にしているのです。
それと同時にアメリカは総額2兆ドルを超える投資の約束を取り付けており、
もちろんこれらの約束が完全に実現するとは限りませんが、
たとえトランプ政権下でその4分の1でも実現すれば、
アメリカは約5000億ドルの準投資を得ることになります。
その上、年間で少なくとも3000億ドルから4000億ドルの関税収入が得られれば、
経済大国であるアメリカにとってもかなり大きな財源になるのです。
これはトランプ大統領が得た経済的な成果ですが、本当に大きな成果は政治的な面にあります。
それはトランプ大統領がEUや日本、韓国など主要な経済圏と協定を結んだことで、
中国が企んでいた、連合してアメリカに対抗する戦略を事実上失敗に終わらせたことです。
もちろん中国は引き続き、アジア、アフリカ、ラテンアメリカのいくつかの国々を取り込み、
この戦略を維持しようと思っていますが、しかしそれも実質上意味のないものとなっています。
それに対してトランプ大統領の戦略は、第1段階で友好国を結集し、
第2段階で友好国が力を合わせて中国に対抗していくことになると思われ、
この第2段階での主な取り組みが、中国、インド、パキスタンの3国に対する二次関税の導入なのです。
トランプ大統領がインドに対して25%の交換税を課す目的は、インドに警告する意味合いがあるからです。
インドは長年にわたり非同盟外交を掲げ、それによりアメリカとロシアの双方と巧みに関係を築きながら、双方から利益を得る姿勢を維持してきたのです。
しかし、ウクライナ戦争でアメリカとロシアが強く対立するようになった今、インドが米ロの間でバランス外交をする余地はかなり縮小してきています。
もちろんインドにアメリカ寄りの立場を取らせることは、決して容易なことではありません。
というのも、インドとロシア、旧ソ連との関係はソ連時代から非常に良好で、ソ連崩壊後もその関係は維持されてきました。
そして現在に至るまで、両国は毎年首脳会談や防衛対話を定期的に開催していて、インドの軍事装備の6割以上がロシア製となっています。
また、宇宙開発やエネルギー、原子力技術の分野においても、長年にわたり幅広い協力関係を築いてきています。
そのためプーチン氏は、ロシアとウクライナの戦争において、インドが中立的立場を貫いていることについて、度々高く評価してきました。
このような状況下で、トランプ大統領が懲罰性のある二次関税の警告を発した直後、ロシア政府は直ちに、インドは試練を共に乗り越えてきた友人であり、最も信頼できる防衛パートナーである、という趣旨の声明を発表したのです。
その後、インド政府はアメリカ側に対し、F-35戦闘機の購入には関心がない旨を伝え、その代わりにインドのモディ政権は、F-35を導入するよりも、他国と共同で設計し、国内での生産を望んでいると伝えたことを、ブルームバーグが報じています。
これがいわゆる、インドの巧みなバランス外交のやり方です。つまり、ロシア産の原油の輸入を大幅に抑えることで、アメリカの要求を満たし、同時にF-35の導入を見送ることで、ロシア、特にプーチン市に対しても配慮を示すという形をとっているのです。
とはいえ、インドの国営石油会社がロシア産の原油の購入を停止したことは、実質的な意味においても、また政治的な象徴としても、トランプ大統領の要求に良い答えを出したといえます。これで、トランプ氏が関税戦において、もう一勝勝ち取ることは間違いないのではないでしょうか。
今日はここまでです。ご視聴いただきありがとうございます。番組はガンジンワールドでのみ公開しています。ぜひフォロー、コメント、シェアをお願いいたします。皆様のご支援が私たちの番組制作の原動力となります。次回の放送でまたお会いしましょう。
